空が高すぎる

足元も大事だけど 空を見上げることも大事にしたい
今だからこそ
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| 2016.11.14 Monday () | - | - | - |
そういう日もあり
 久しぶりに大学の連れと飲み会だったのです。

 仕事の都合で2年間東京に行っていた友人が戻って来たというので、
 いやぁ、おかえり、とか言いながら会いに行ったら、
 なんと嫁までいっしょに連れて帰ってきとりました。
 ・・・・・・・・・・・・
 なかなかな早業です。

 今年で37になるぼくは
 かれこれ大阪に来て18年になります。
 つまりは人生の半分を
 大阪ですごしている、ということ。
 すでに数年前に、
 自分の一番長い時間をすごしている場所が大阪になってはいたけど、
 改めてきょうそのことに気がついて
 なんだかしばし感慨にふけってしまいました。

 目の前にいる友人との付き合いも
 同じだけあるわけだから、
 もう随分ながいわけですよね。

 いやそれにしてもだよ。

 お前さんとももうそんなに長い付き合いになるのだね、と、
 18の頃の面影を残した笑顔のやつらを見ながら
 感激屋のぼくはちょっとウルウル。


 アホです。


 でもこれからもよろしくな。




| 2006.05.20 Saturday (22:09) | Looking Back | comments(0) | trackbacks(0) |
【Looking Back】 桑田佳祐 『TOP OF THE POPS』 を聴く
【 Looking Back ・・・ wrote in January 16,2003 】

 元気な人である。

 彼が『勝手にシンドバット』を歌っているのをTVで見たのは
 ぼくがまだ小学生の頃だった。
 その当時のぼくにとって、彼(やサザン)は、
 「ガチャガチャうるさいけど、たまに静かな曲を歌ってるおもろいバンド」
 に過ぎなかった。

 ぼくにとって桑田(とサザン)への意識が根本的に変わったのは、
 18になって故郷の神奈川を離れたときだ。
 大学に入って大阪に一人でやってきたぼくにとって、
 (あまりにもベタな話だけど)
 サザンはいつしか「故郷を思う歌」になっていった。
 ・・・ほんとにベタだけど。

 それから、桑田(とサザン)は、
 ぼくにとって大好きなミュージシャンであるのだが、
 どちらかというとぼくは彼のソロ活動のほうに惹かれている。
 サザンの曲はあまりにも「ポップ」で、
 むしろ彼がソロで出す曲(多くはアルバムに収録されているだけの曲)
 のもつやんちゃさが気に入っているからだ。
 そこに込められたある意味「政治的な主張」が、
 商業音楽全盛の今、ぼくにとっては新鮮なのだ。

 この部分を読んで、呆れてしまう人がいることをぼくは承知している。
 その人は言うだろう。
 「桑田?商業主義の先頭だろう」。
 それをぼくは否定しない。
 実際、いわゆるインディーズ系でがんばっている人々や、
 もっと直接的な主張を持っている曲をリリースしている人を
 ぼくは知らないわけではない。
 だけどそれでもなお、ぼくにとって桑田は特別な存在なのだ。
 無知で結構、笑われても結構、なのである。
 
 話を戻そう。

 桑田が昨年末に、アルバム『ROCK AND ROLL HERO』に続いて、
 BESTアルバム『TOP OF THE POPS』をリリースした。
 ニューアルバムである前者は迷わず買ったが 
 (そして実際にソロの桑田らしいアルバムだと思ってぼくは気に入っている)
 後者は正直言ってはじめのうちは買う気がしなかった。
 これはぼくの偏屈さの故だろうが、それが彼のBEST盤だったからである。
 それでもぼくに「買おう」と思わせたのは、
 彼がアルバムの中にただ1曲、
 彼自身の曲ではないある曲を「選んだ」ことに打たれたからだ。


 ヨイトマケの唄 (丸山明宏 詞/曲)

 今も聞こえる ヨイトマケの唄
 今も聞こえる あの子守唄
 工事現場のひるやすみ
 たばこふかして目を閉じりゃ
 聞こえてくるよあの唄が
 働く土方のあの唄が
 貧しい土方のあの唄が


 丸山明宏(美輪明宏)が1966年に歌った
 「労働歌」とでもいえるこの唄を、
 桑田が「20世紀ベストソング」の1曲として選んだことは知っていた。
 そのときにも思ったが、(もちろん桑田の真意はわからないにしても)
 ほぼ確実にある程度の枚数のセールスが計算できる、
 しかも『TOP OF THE POPS』というタイトルのアルバムに
 あえてこの唄を収めたということで、
 ぼくは桑田佳祐という人間がますます好きになった。

 「ヨイトマケ(よいとまけ)」とは、
 建築や道路工事などの過酷な労働条件下で働く「土方」の人々が、
 地固めのために使用する槌を、
 滑車を使いながら数人で上げ下ろしするときの掛け声である。
 そしてこのことばは転じて、彼ら自身を指す呼称 
 (歌でも歌われるようにそれはしばしば「蔑称」ともなった)でもあった。
 機械化が進み、そのような光景があまり見られなくなった近年、
 おそらくぼくと同世代であっても
 この言葉の意味を知る人はそう多くないと思われるが、
 昨今の「北朝鮮拉致問題」に関する過熱報道を苦々しく見ている中で、
 ぼくにはこの唄が思い出されてならないのだ。

 きちんと調べたわけではないので断言はできないが、
 丸山明宏がこの唄を歌った1966年当時、
 「よいとまけ」の中に、在日朝鮮・韓国人は多く含まれていたはずだ。
 当時、そのように過酷でありながらも多くの「市民」に蔑まれるという
 矛盾に満ちた境遇に置かれていたのは、
 正確な数字はわからないとはいえ、
 強制連行で日本に渡ってきてそのまま帰国しなかった(できなかった)人々や、
 戦後日本にわたってきたものの思うような仕事につけなかった、
 彼らアジア系「外国人」や、
 (関西では)被差別部落や沖縄出身の人々だったからだ。

 「ヨイトマケの唄」は、そんな境遇に置かれた母子の唄である。
 学校で排除され、「いじめぬかれた」息子が、
 やがて大学を出て「人並み」の生活を手に入れ、
 「苦労苦労で死んでいった」「ヨイトマケ」だった母のことを回想する。
 そんなとき常に聞こえてくるのが、他でもないこの唄なのだ。

 この歌を20世紀のベストソングに、
 そして「TOP OF THE POPS」に選んだ桑田の真意はもちろんわからない。
 しかし、この歌には、日本という国の「原風景」があるとぼくは思う。
 それは、この歌を聴いて涙を流す人が感じるであろう、
 決して「さわやか」ではない「痛み」を伴う風景、である。

 それは「今の日本の繁栄(といえればだが)の影に、
 こういった人々の苦難があった」、という「美談」としての風景ではない。
 この唄にぼくらが見ないといけないのは、
 社会構造上、一部のマイノリティの人々を劣悪な環境に追いやりながら
 そこから目をそらし続け、彼らを差別し続けてきた上に
 今の日本社会が成り立っているという「痛み」の方ではないか。
 桑田が『ROCK AND ROLL〜』の中に収録した「どん底のブルース」や、
 少し前に、サザンとして出した「私の世紀末カルテ」などをあわせて聞くと、
 そのことにぼくは確信を抱く。

 もちろん桑田はそれらのことについて直接は答えない。
 しかし、優れた唄とは、常に聞くものに「問い」を突きつけるものだ
 とぼくは思っている。
 「魂を揺さぶられる」とは、
 突き詰めれば、自分の安定を揺さぶられるという経験なのだ。
 ここ数年の桑田を見ていて、ぼくにはそういう思いを何度かさせられてきた。
 そしてそれは、日本のニューミュージックの先頭を走ってきた彼が書く、
 たぶん多くの人にとっては「桑田らしくない」曲からしか得られない感覚だ。
 しかし、そうだからこそ、ぼくにとっては「TSUNAMI」「いとしのエリー」ではなく、
 「ヨイトマケの唄」や「どん底のブルース」を歌う桑田佳祐こそが
 「特別」な存在なのである。

 ヨイトマケの唄 

 今も聞こえる ヨイトマケの唄
 今も聞こえる あの子守唄
 工事現場のひるやすみ
 たばこふかして目を閉じりゃ
 聞こえてくるよあの唄が
 働く土方のあの唄が
 貧しい土方のあの唄が

 子供の頃に小学校で
 ヨイトマケの子供 きたない子供と
 いじめぬかれてはやされて
 くやし涙にくれながら
 泣いて帰った道すがら
 母ちゃんの働くとこを見た
 母ちゃんの働くとこを見た

 姉さんかぶりで泥にまみれて
 日に灼けながら汗を流して
 男にまじって綱を引き
 天にむかって声あげて
 力の限りにうたってた
 母ちゃんの働くとこを見た
 母ちゃんの働くとこを見た

 慰めてもらおう だいてもらおうと
 息をはずませ帰っては来たが
 母ちゃんの姿見たときに
 泣いた涙も忘れはて
 帰っていったよ学校へ
 勉強するよと云いながら
 勉強するよと云いながら

 あれから何年たったことだろ
 高校も出たし 大学も出た 
 今じゃ機械の世の中で
 おまけに僕はエンジニア
 苦労 苦労で 死んでった
 母ちゃん見てくれこの姿
 母ちゃん見てくれこの姿

 何度か僕もグレかけたけど
 やくざな道はふまずにすんだ
 どんなきれいな唄よりも
 どんなきれいな声よりも
 僕をはげまし慰めた
 母ちゃんの唄こそ世界一
 母ちゃんの唄こそ世界一

 今も聞こえるヨイトマケの唄
 今も聞こえるあの子守唄

 (丸山明宏 詞/曲 桑田 ALBUM Top of the pops 収録)

 



| 2005.04.30 Saturday (10:17) | Looking Back | comments(8) | trackbacks(0) |
【Looking Back】 コブクロ 『風』 を聴く
【 Looking Back ・・・ wrote in April 4,2002 】


 「さくら」(森山直太朗)、「唐人物語」(SAS)、そしてこの「風」。
 自分の好きな曲を並べてみると、
 どんな好みなのかがなんとなくわかるような気がする。
 一言で言えば、どれも「風景画」なのだと思う。
 曲に描かれた風景と、
 その曲から思い描く自身が過ごしてきた風景。
 「さくら」「風」はその後者の風景である。
 


 薄手のシャツじゃまだ 少し寒い春の
 朝の匂いが切ないのは あなたを想い出すから

 足早な人波 立ち止まり見上げれば
 春のぬくもりが恋しくて 強い風 待ちわびる

 舞い上がる花びらに吹かれて 
 あなたと見た春を想う
 うつむくまで気づきもしなかった
 どうしてだろう? ・・・泣いてた



 どんな人にも大切な恋の思い出があるだろう。
 もちろんそれは、どんなものでも構わない、とぼくは思う。
 片思いに胸焦がれたモノだって、 
 ディープに付き合ってドロドロになってしんどかったものだって、
 それがその人にとって大事な思い出なら、それでいい。
 恋の思い出、ってたぶんそういうものだ。

 コブクロ。
 関西出身の男性デュオ。
 流行の先端を行くわけでなく、
 曲のつくりが凝っているわけでなく、
 すごく特徴があるわけではない。
 でも、ぼくは彼らのそんな普通さがとても気に入っている。
 シングルとしてはこの「風」の前に出した「YOU」という曲で、
 ぼくは彼らを好きになった。
 この曲、シンプルだけど、相手を大事に思う気持ちが伝わってくる、
 そんないい曲だと思う。

 「風」は5分近くある曲だが、
 ここで歌われるのはたぶん、ほんの一瞬のあいだの出来事だろう。
 強い風に舞い上げられて吹雪になった桜の花びら。
 その一瞬、自分がかつて愛した人を、
 愛したことを、
 過ごした日々を、思い出す。
 人間が過ごす「時間」には、
 時計で測れる時間以外の進み方があるとぼくは思っているが、
 それは、こういった経験が僕自身もあるからだ。
 多くの場合、それは何気ないことがきっかけで起こる。
 信号待ちの交差点。
 空をいそぐ雲を見上げたとき。
 そして春の訪れを告げる強い風の中で。

 散ってしまったかつての恋が、
 ほんの一時、鮮やかな桜色をたたえて舞い上がる。
 それが美しく儚げなのはたぶん、
 ほどなく散ってしまうことを分かっているからだ。
 そして人は、
 足元に散り散りになった花びらを踏みしめて
 また歩き出す生き物でもある。
 花びらが舞い上がるのを待ちながら、
 それを踏みしめることのできる弱さと強さ。
 この矛盾の中で生きてゆけるからこそ、
 人は人なのだろう。
 ぼくはそう思う。
 


 こみ上げる想いは 誰に届くのだろう
 指先をつないで歩いた あなにはもう届かない

 胸の奥に覚えた痛みが 冬を越えて溶け出す頃
 迷いの中わずかな光が 照らす場所も見えなくて

 人は誰も 恋をしてはじめて知る
 本当の自分の 弱さと強さと向き合っていくんだ
 雲が遠ざかる・・・

 あなたを忘れてしまうほどの 恋が胸を焦がす日まで
 この道は誰とも歩けない あの日のように

 舞い上がる花びらに吹かれて あなたと見た春を探す
 小さなつむじ風鳴いている
 この風はあなたですか?
 次の春も吹きますか?


 (小渕健太郎 詞/曲 2002年 コブクロ ALBUM grapefruits days 収録) 



| 2005.04.10 Sunday (18:22) | Looking Back | comments(0) | trackbacks(0) |
【Looking Back】 SAS 『唐人物語 〜 ラシャメンのうた』 を聴く
【 Looking Back ・・・ wrote in March 22,2002 】

 名もないこの街に
 異国の陽がのぼる
 乙女は悲しみを
 御国(みくに)のためと知る

 
 曲のタイトルと出だしの4行を読めば、
 この曲が誰を歌ったものか、ピンと来る人も多いのではなかろうか。
 「唐人お吉」は、日本人が好む話のモチーフである
 「悲劇」のヒロインの一人として、多くの人の記憶にある。

 時は幕末開国の時代。
 ペリーの黒船来航の後、再び通商を要求する特使として
 伊豆下田に駐留したハリスの下に、
 多額の支度金と引き換えに奉公に通うことになったお吉。
 「新内明烏」を十八番にし、「明け烏のお吉」と呼ばれる
 評判の芸姑だった彼女の人生は、
 そのことをきっかけに大きな変化に見舞われることになる。

 わずかな期間で事実上暇を出されるも、
 世間の人々からは「洋妾(これをラシャメンという)」「唐人」と罵られ、
 その後は追われるように居所を変えていく。
 その過程でかつて愛し合った鶴松とも結婚し、
 下田に戻り髪結い業を始めるもやがて離別。
 晩年、小料理屋を営むも破産し、終には稲生沢川に身を投じた。
 そのとき彼女は49歳(51歳説もあり)。
 不遇の人生の中自然と酒におぼれるようになり、
 最後は心身ともにボロボロだった、とされる。
 
 さて、この「お吉物語」。
 実は、史実と食い違っている部分も多いという説が根強い。
 むろん、彼女が時代の波に翻弄された女性であることには変わりないが、
 多くのお吉物語に見られるような、ハリスとの色恋や、
 彼女の実直な性格などの細部は、
 史実が小説となり、あるいは舞台で演じられ、
 または幾度となく映画になる中で、
 日本人の好みにデフォルメされていったものであるらしい。
 
 お吉物語の解釈には様々なものがあるが、
 おそらく代表的なのは、彼女の菩提寺であり、
 現在「お吉記念館」なる観光施設も併設される宝福寺で、
 お吉の説明書きにそえられたこんな一文だろう。

 曰く
 「お吉の悲劇的生涯は私達に、人間が人間を殺す『偏見』と『権力』
  その底にひそむ罪の可能性と愚かさを身を以て教えているようです。」と 

 この一文は、長いあいだ「お吉物語」が日本人に
 啓蒙の響きを含みつつ愛されてきた理由を
 端的に表しているように思う。
 しかし一方で、わたしには、このような解釈が
 当時の彼女が置かれた状況を、 
 少しはずしているようなものに思えてならない。

 そのことを考えるには、
 当時の日本人にとっての「アメリカ人」が
 いったいどんな存在だったかを考えなければならない。

 当時の庶民の多くにとって、
 彼らの世界はせいぜい江戸と自分たちの住む城下町しかなかったはずだ。
 中には、自分たちが住む城下町だけが
 世界のすべてだと感じていた人もいた、という。
 そんな中で、「アメリカ人」とは、彼らの想像を遥かに超えた存在であり、
 それゆえときに「恐怖」の存在でもあったはずだ。

 そう考えてみると、「お吉」への「罵声」は、
 今私たちが考えるような
 「金をもうけやがって」とか 
 「国を売るやつめ」というような、
 ある意味理性的なものではなかったのではないか、と思うのだ。
 もっと原初的で感覚的な、いってみれば、
 わけのわからない恐怖心に支えられた罵声。
 彼女が浴びたのは、そういったものではなかったか。
 同時に、たかだか下田という小さな港町の芸姑で17歳だった彼女が、
 見たことも聞いたこともない「異人」ハリスを目の前にしたときの衝撃は、
 相当なものだったはずなのだ。

 悲しいことでもあるが、どうにもならないことして、
 人にはその時代に拘束されたものの見方がある。
 言い換えれば、長い鎖国で「海外」などというものの情報がなかった時代、
 「人間」というものの中に「外国人」などというカテゴリーがなかった時代に、
 彼女は奉公を命じられ、そこに通った。
 そして、同じく、「異人」のなんたるかがわからず、
 そのわからなさ故の恐怖心を抱えた聴衆の罵声の中に
 お吉の姿はありつづけた。
 それは今私たちが考えるよりも
 おそらくずっとずっと痛烈で
 身の切られるような経験だったのではないか。
 私にはそう思えるのだ。

 彼女の命日は3月27日。
 少し早く咲いて散る「桜」にその姿をダブらせたのか、
 「お吉物語」はしばしば「桜」をモチーフにして語られる。
 日本人の心の花である「桜」と
 心の物語とも言える「お吉物語」。

 彼女を詠った曲を収めたアルバムのタイトルもまた
 sakura という。
 



 唐人物語〜ラシャメンのうた 


 名もないこの街に
 異国の陽がのぼる
 乙女は悲しみを
 御国のためと知る

 春まだ夜は長く
 鐘鳴る 了仙寺
 運命と泣くも良し
 儚き世の情け

 下田港を訪れた黒船(ふね)が
 沖遥か彼方に揺れ
 駕篭で行くのは時代に翻弄(あそ)ばれた
 眉目清か麗しい女性(ひと)

 桜見頃の唐人坂で
 巡る想いは ひとりひとり
 泣けば花散る一輪挿しの
 艶な姿は春の宵

 月冴え照る道に
 椿の濡れまつ毛
 世を捨て 世に追われ
 旅発つ稲生沢

 明けの烏と謡われしことは
 今遥か昔の夢
 死ぬは易くて 生きるは難しと
 三味の音に託せし女性(ひと)

 石や礫でラシャメン結いに
 後ろ指さす ひとりひとり
 恋の涙と雨降る中を
 己が愛した男性(ひと)は去く

 桜見頃の唐人坂で
 巡る想いは ひとりひとり
 泣けば花散る一輪挿しの
 艶な姿は春の宵

 春の宵
 桜舞い

 
 (詞/曲 桑田佳祐 1998年 SAS『Sakura』収録)




| 2005.03.25 Friday (18:11) | Looking Back | comments(0) | trackbacks(0) |
【Looking Back】 森山直太朗 『さくら』 を聴く
【 Looking Back ・・・ wrote in March 13,2002 】

 3月です。
 単純なぼくは「やはり3月は卒業の季節だよね」ということで、
 今回はそれにまつわるお話をひとつ…。

 最近好きな歌手がいる。森山直太朗。
 メジャーデビューしてまだ1年ほどのシンガー。
 アコ系のサウンドに、さわやかな声。
 だけど、時に結構「キツイ」歌詞。
 それにぼくははまっている。

 彼を知ったきっかけは、テレビのCMだった。
 木村佳乃がただ笑ってるだけという、なんだかよくわからないけど
 インパクトのあるCM(でも何のCMかは忘れた・・・)のバックで流れていたのが、
 彼の歌う「陽は西から昇る」という曲だった。
 木村佳乃のファンでもあるぼくは、画面を観てちょっと喜びながら、
 でもバックに流れた彼の曲に引き込まれた。
 「西から昇る陽・・・バカボン?」ヾ(・・;)ォィォィ

 冗談は顔だけにしておくとして(見えないでしょうが)、
 その曲にぼくが強く惹かれたのは事実だった。
 それからネットで検索。見つけた彼のHPで、ミニアルバムの存在を知った。
 試聴して「あ、これは欲しいな」と思った。
 「さくら」はそのミニアルバム「乾いた唄は魚の餌にちょうどいい」の中の1曲。
 ふざけたタイトルだが、これも結構ぼくのつぼだった。
 欠点はなかなか置いてる店がないこと。
 でも、探して買った甲斐はあったな、とぼくは思ってる。

 さくら (森山直太朗 詞/曲)
 
 僕らはきっと待ってる 君とまた会える日々を
 さくら並木の道の上で 手を振り叫ぶよ
 どんなに苦しい時も 君は笑っているから
 挫けそうになりかけても 頑張れる気がしたよ

 霞みゆく景色の中に あの日の唄が聴こえる

 さくら さくら 今、咲き誇る
 刹那に散りゆく運命と知って
 さらば友よ 旅立ちの刻 変わらないその想いを 今


 見ての通り、卒業の別れと旅立ちを歌った曲である。
 「さくら」を歌った曲は多いと思うが、卒業とさくらを一緒に歌った曲は
 実は少ないのではないか。
 一般的なイメージとしては、「さくら」は入学のころかな、と思うからだ。
 まあ、でもそれはいい。

 先日友人の結婚式があった。幸せそうに微笑む彼を見ながら、
 ぼくの頭の中ではこの曲が回っていた。
 大学時代の友人と久しぶりの再会。
 中には卒業以来あってなかった友人もいて、彼らとは11年ぶりになる。
 もちろん、そんな友人と話が弾むわけはないが、
 彼が他の友人と話すのを見ていて、一瞬学生時代、
 やはり皆でこういうバーで飲みながら、うだうだと話をしていた頃を思った。
 つくづく昔の友人とは面白いものだ。
 卒業して10年もたつと、みなそれぞれの仕事先で、
 それなりに責任のある立場にそろそろなりつつある。
 そういう友の話を聞くのは楽しかった。
 そして月並みだけれども、自分もがんばろう、と思えた。

 別れ際、今日の主役の友人は、確実に10歳年をとった笑顔を見せた。
 いい笑顔だな、と思った。
 自分がまだそんな風にこの友人のことを思えたことが、
 ぼくにとっての収穫だった。

( さくら 上の歌詞の続き )

 今なら言えるだろうか 偽りのない言葉
 輝ける君の未来を願う 本当の言葉

 移りゆく街はまるで 僕らを急かすように

 さくら さくら ただ舞い落ちる
 いつか生まれ変わる瞬間を信じ
 泣くな友よ 今惜別の時 飾らない笑顔で さあ

 さくら さくら いざ舞い上がれ
 永遠にさんざめく光を浴びて
 さらば友よ またこの場所で会おう さくら舞い散る道の上で

 (森山直太朗 詞/曲 2002年 『乾いた唄は魚の餌にちょうどいい』収録)

 追記:この曲、「世界ウルルン滞在記」のエンディングテーマになったらしい。
 しかも、マキシ・シングルとしても発売。びっくり。
 いろんな人に聞いてもらえるとうれしいな、と思う。

 



| 2005.03.19 Saturday (18:02) | Looking Back | comments(0) | trackbacks(0) |
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